知的な人は得てして
- 知らないことを知らないと言える
- 自分の知らないことを知っている(隠さない)
- 今ある環境に順応できる
- リスク/代替案を持って話す
- Why? How? If? によってお相手との溝を埋める
- 「だから」「要は」を言わない
- 相手の目を見て話す
- 視野が広い
- 言葉遣いが丁寧
- 数歩先を見て話す
であろうかと思います。
一覧にすると、
知的な人 | 知的でない人 | |
---|---|---|
知らないこと | 知らないと言える | 知ったフリをする |
自分の知らないこと | 知っている | 隠す |
困難に対して | 対応策を持って順応できる | 原因を追及する |
リスクに対して | 代替案をもって備える | 起きてから考える |
相手との溝 | Why?How?If? | 相手が合わせる |
言わない事 | 「だから...」「要は...」 | 自分の物差しで話す |
視線 | お相手の目を見て話す | 自身の無いことは目を逸らす |
視野 | 広く持とうとする | 今知っていることが全て |
言葉遣い | お相手がわかる言葉で話す | 自分が使う単語で話す |
先見性 | 数歩先をて話す | 今、よければ良い |
表にして思ったのは(個人的に)、一言で『準備している人』が一括りにできるのかなと思いました。
イチローは言っていました。『準備というのは、言い訳の材料となり得るものを排除していく、そのために考え得る全ての事をこなしていく。』と。
- 知らないことを知ったかぶりせずに『知らない』と言うことはたいへん勇気が要りますが、物事の着地を考えると最短な気がします。
- 自分が何を知っていて何を知らないか?知的な人は自分の知らないことを貪欲に求めます。知らない事を隠すような人の知識はそこで終わっていて進展はないので知的ではないと思います。
- 困難が起きた時、原因や要因から追及する人は進展が無いと思います。冴えたヒトはまず対応策を準備していた中から選別し、要因をつぶした後に困難の回復を見込んだら原因をつきつめ根絶しにいきます。
- まだ起きていないリスクを見積もる事は、起きてから対応するより至極簡単な事であろうと思います。朝起きるために目覚し時計を仕掛けることと同じだと思っています。
- お相手の考えが、自分の中のどの位置にあるのかを確認しながら話を進めないと、何について議論し、いつまでに何をどの様に処理するのかが不明瞭になります。知的でない人の話は着地が見えず、お相手がどこに居るのか彷徨った結果、頓挫してしまいます。
- 知的な人は「要するに・・・,要は・・・」を言わない気がします。自分の物差しだけで押し話そう(まとめよう)とする人が話す時にこのワードを耳にします。知的な人は、まとめるのでなく“伝える”事に重点を置いてお相手の理解度を見ながら話しています。
- 知的な人は予め準備した資料を見ながらそれを読んだり資料中の文章に目を通させたりしません。お相手の目を見て理解度や共感度を確認しながら歩調を合わせて両者が目的とするゴールを示します。
- 知的な人は視野を広くとります。一見して知っていることでもその周囲がどのように絡んでいるかと周辺を探ります。視野の狭い人は、目の前のミッションに疾駆します。
- 知的な人は丁寧な言葉遣いを心がけます。お相手の状況や心情に合わせて選ばれた言葉を使います。対話でもメール通信でも同じです。知的でない人は、自分の知っている言葉(や単語)でお相手の理解度を察する事無く話を進めます。
- 知的な人は数歩先を見て話します。今話している内容は、近い過去に通った路なのでその先の分岐も既に用意されています。用意されていなかった事象に対しては興味を持って聞き入ることが出来ます。先見性のない人は「今良ければ良い」ので、対話が飛んでしまいます。
塗装屋の話に置き換えると、知的な塗装屋とは
- 施主様のご意向を確認できる(聞き取り)
- 施主様の理想の着地を確認できる(表現)
- 問題に対する処理ではなく起因を探って根絶できる(確認)
- 予防保全と事後保全の違いが説明できる(知識)
- お相手の知っている単語や比喩を使って同じイメージで説明できる(開示)
- 数十年先を見通したうえでご予算と理想を天秤に掛けた「今」を提案できる(献言)
であろうと思います。塗装はそもそも出来合いの製品ではないので、人の手によって仕上がります。
したがって、完成品は見本板と違って『思っていたのと違った』や、カタログと違って『思っていた耐用年数じゃなかった』となりやすいのです。
『段取り八分』を信条としている塗装屋はデキますよ。
ちなみにこの後には『仕上げは二分』と続きます  ̄∪ ̄*