壮大なテーマですが、これは塗装屋に限った話です。
単純に塗装業界のプロって何?という話です。
塗装業界に関しては、プロは居ないと思っています。(自称プロは多く居るようですが)
なぜなら・・・
- 塗装工事において正解となる一筋の工法は無い
- 二つとして同じ環境での仕事が無い
- 発注者の理想と条件が必ずしも合致しない
などの理由が挙げられます。
具体的には、
塗装工法 | 様々な工法や材料、メーカーや条件選択が多岐にわたる |
施工環境 | メーカーや施主様、施工者の期待通り(カタログどおり)の施工環境は、二つとして同じ現場は存在しない |
施工条件 | 施工時期(季節)や施工者の練度、施工価格や施工期間など、様々な条件下でモアベターをとる事が難しい |
というような事でしょうか。
監督者であるワタシが職人を見ていると、「この人はプロだな〜」と思うことがあります。
その人は常に・・・
反省しています。
“何が正解だっただろう”と。正解が無いためにBESTを尽くすのですが、それが正解だったかと常に自問自答しているようです。
その後の彼の動きを見ていると・・・やはり延びていますね。塗装職人として既に出来上がっているとは思うのですが、日常的に延びていると感じます。
上から目線な書き方になってしまいましたが、彼を外側から見ていていつも思う事があります。
- 作業車両がいつ見ても整っている
- 連絡は滞りなく、こちらの要望を満たしている
- 常に新しい目線で現場に赴いている
おそらく彼は、「自分はプロではない」と言うと思います。
聞いたことはありませんが、「まだまだですよ」という返答が返ってくることは聞く前にわかります  ̄∪ ̄*
おそらくプロフェッショナルなのかアマチュアなのかというのは、自分が決めたり発信したりする事ではなく、その人を見た他の人が決めることなのではないかと思います。
様々な業界があり、資格や経験数、実績という数値的なものがつきまとう現状では何かの基準を設けるとしてプロかアマかの棲み分けがされているのではと感じます。
ある人を見て「プロ」だと思ったら、その人はプロフェッショナルであり、また違う人がプロではないと感じたらプロではないのでしょう。
塗装の話に戻りますが、ご自宅の塗装を依頼しようと思った時、その人がどんな資格を持ったいかほどの経験のある人かという指標より、あなたの感じるプロを見極めて下さい。
友井塗装店には、ワタシの思うプロが何人かおります  ̄∪ ̄*
- 施主様のご意向を確認できる(聞き取り)
- 施主様の理想の着地を確認できる(表現)
- 問題に対する処理ではなく起因を探って根絶できる(確認)
- 予防保全と事後保全の違いが説明できる(知識)
- お相手の知っている単語や比喩を使って同じイメージで説明できる(開示)
- 数十年先を見通したうえでご予算と理想を天秤に掛けた「今」を提案できる(献言)
塗装はそもそも出来合いの製品ではないので、人の手によって仕上がります。
したがって、完成品は見本板と違って『思っていたのと違った』や、カタログと違って『思っていた耐用年数じゃなかった』となりやすいのです。
そこに『塗装屋にプロは居ない』という結論に行き着くわけです。
ある現状に満足したら、それはもうプロではないという論法です。