タイトルを『バイオ洗浄で綺麗に洗浄!?』としました。
家住宅塗装に際しては必ず高圧洗浄をともなう事前の洗浄を行いますが、
これを “無料で” 『特殊な液剤を使って綺麗に洗浄します』というものです。じゃあ凄くいいものじゃないかと勘違いされそうですが、結論から書くと
【こんな物は家の塗り替えでは不要。むしろ邪魔】
なものです。そもそも 無料である事がすでに謎 なのですが、
こういう物のほとんどは “自社開発品” だったりします。
大手化成品メーカーがしのぎを削って日々開発に追われる中、いち塗装屋が洗浄剤を開発するでしょうか
開発するのに相当の費用が掛かるはずでしょうけど、販売せずに自社の洗浄作業で無料提供とはどういうことなのでしょう?
裏側から書いてしまうと、ただの容器詰め替え品 である事が多いのですが、元々の値段が塗り替えで使う塗料ほど高い物でもないから
【無料にしやすいし、客先で他社よりも簡単に目立った
からではないかと思います。弊社では まず使いません。
その理由は・・・
- 自社開発と 嘘をついて詰め替え 品を提案するなどできない
- 適切 に高圧洗浄できるなら、そもそも こんな物が不要
- 近隣に 飛散 した場合、植栽を枯らしたり外装を痛めたりと 不安
- こんなもの は 洗浄だけで済ませる場合 のブロック塀にでも使えばよい
契約して お金をいただこう という商売をしているハズなのに わざわざ無料 にする意味はそういう事です。オリジナル詰め替え商品は、実際に施工する下請けに強制的に販売されています。こんなもので吊ろうとする業者より、順当な値引きに応じてくれる業者を見極める事です。
でも「苔や藻が著しいから必要」と言われたら
【そんなもの無くても高圧洗浄で全て除去出来ます】
もし除去 出来ないという業者 がいたら、
除去出来ないほど根深く入り込んでいるとしたらそれは『洗浄というレベルの仕事では無く貼りかえや葺替えを 検討すべき』レベルの状態であると考えられます。
弊社ではこれまで50年以上も塗装工事を与っておりますが、
そのような状態にある家屋を見た事がありません。
そもそもバイオ洗浄のバイオとは、バイオテクノロジーのバイオですけど、生命工学とか生物工学の事ですよ?塗装屋がそんな透過電子顕微鏡レベルの開発をする筈もないのは 誰でもわかる と思います。
微生物による分解など、塩酸やフッ化水素酸のように 速効性 のものではなく、何日・何ヶ月とかけて 分解が進む ものです。洗浄水に混ぜたところで何の意味があるのかと。
ずいぶん前に中部電力さんが開発した製品に【コレトレール】というものがありますが、やはり数ヶ月掛けて落とそうというものですし、本来そういうものです。